キリスト教福音宣教会

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キリスト教福音宣教会は、鄭明析(チョン・ミョンソク、정명석、JungMyungSeok、1945年2月17日-在命 )により設立された聖書を基にした新宗教

創始者の鄭明析が1978年から韓国のソウルで福音を伝えたところから始まり、2013年時点で世界約50カ国に教会があるという。日本には1990年ごろから宣教が始まり、現在では全国に広がっているという。日本には約2,000人の信者がいると言われている。半数は学生と言われる。

この運動は統一教会の分派(セクト)として1978年に韓国で発生した。 当団体はひろくメディアからカルト教団として認識されている。

他の名称[編集]

教会の別名としてジーザス・モーニング・スターJesus Morning Star (JMS) (韓国で最も広く知れ渡っている名称。教祖鄭明析のイニシャルJMSと同じである)、Christian Gospel Mission (CGM, 韓国での正式名称)、日本においては摂理(せつり)として最もよく知られている。

教団の起源[編集]

教団創始者の鄭明析は1945年、大韓民国中部、忠清南道錦山郡珍山(チンサン)面ソンマンリ生まれ。幼い頃からキリスト教(プロテスタント長老派)の信仰を持っており、日曜学校に通っていた。1966年、1968年の2度にわたりベトナム戦争に参戦して得た資金を、錦山・チンサンのソンマック教会の建設に出資している。

鄭明析は1975年に統一協会に入信した。そのため鄭の教えは統一教会のそれと非常に似通っている。勝共連合の講師を務めたとも言われる。

1978年6月1日、ソウル西大門区(ソデムング)南加佐洞(ナムガジャドン)において宣教を開始し、1980年2月頃、キリスト教・プロテスタント系新宗教「愛天教会」を設立した。

1983年にはキリスト教・メソジスト派のヨハンウェスレー神学校に通い、1985年に牧師按手を受けた。

その後、愛天教会は「国際クリスチャン連合」などの変遷を経て「キリスト教福音宣教会」となり、現在に至る。

教典および教義[編集]

キリスト教福音宣教会では御言葉を重要視しており、特に主日、水曜日に伝えられる御言葉を重要視している。

礼拝に出る前の入門教義として、2009年以前は聖書を解釈した『30講論(正しくは「30個論」)』(別名『バイブルスタディ』(略称BS)、2009年以降は専ら『バイブルスタディ(BS)』(別名『25個論』もしくは『8個論』)という講義を教える。これはキリスト教の教義を批判し鄭がイエス・キリストの再臨の役を受け持っているという内容である。数個のバイブルスタディは患難時代が既に到来していると主張する。最後半の、最も秘密とされる講義は、鄭がメシアであることをピタゴラスの創設した占術である数秘術を用いて証明する内容であると崇拝者たちには信じられている。彼に「会わな」かった者たちは天国に行かず、また彼を裏切る者は重大な罪を犯すことになると警告している。またイヴアダムと最初に性交したときイヴは14歳であったと教えていたとされる。

鄭は、自身が三位一体の復活の歴史を終わらせるために存在していると説き、自分が現代のメシアであり、全人類を救済する責任を負っていると断言する。鄭はキリスト教の教義である肉体的な復活は虚偽であるが、人類は彼によって救われうると主張している。

摂理の教えは世界基督教統一神霊協会(統一教会)のそれに類似している。調査によると、30の秘論のうち9つは統一教会の教典である『原理原本』に酷似している。主な相違点は以下の通り。

  1. 統一教会の教祖である文鮮明ではなく、鄭をメシアと規定している
  2. イヴがサタンと性交渉を持ったことに起因する原罪は、鄭との性行為により打ち負かすことができること

宣教方法[編集]

鄭は崇拝者に対し、若者を勧誘するため、非宗教的な団体を設立することを推奨している。これは宗教的な性質や本当の目的を明らかにせずに行われている(偽装サークル)。

会員への指導[編集]

まずは自分自身が成長すること、そして将来に良い結婚、良い家庭を作ることが教義にある。聖書に基づく婚姻、結婚に関する教育を結婚適齢期の会員にはしている。

教義上の理由により男女の交際を厳しく禁じている。結婚できるかどうかは最終的に教祖が決定し、信徒に選択の自由はない。

飲酒は「霊が死ぬ」として禁じられている。

2011年、東日本大震災の際には、鄭明析は教団幹部に即座に被災地を訪問、支援するように指示した。

また会員だけでなく、被害に遭った会員の家族にも、見舞い金を渡した。

献金[編集]

全国の教会で毎週日曜日に行われる「主日礼拝」の際に献金を求められる。 建前上は献金するかしないかは個人の自由とされ、毎週の献金額は基本的に自由である。しかし実際には日曜礼拝では学生であれば最低1000円の献金を要求される。第一週の全ての献金は韓国人女性幹部に送金され、残りが教会運営費に充てられる。

聖書の記述(創世記、マラキ書等)に従って、収入の10分の1の献金(什一献金、詳細は十分の一税を参照)を指導される。ボーナスがあればボーナス献金を要求される。または毎週日曜の説教の後にも別に献金する。鄭明析の指示で開発を続けているウォルミョンドンにある施設の建設費として信者一人あたり10万円の献金を命じられた。他にも教祖の逃亡先での高級住宅購入費用に数千万円を提供した信者もいたという。

無理矢理にする献金や、いい加減にする献金、義務的にする献金は禁止されている。しかし献金が多額であれば信仰心の厚い信者として扱われるため、多額を寄付しなければならない状況に追い込まれる。

祝福式[編集]

理想的な家庭をつくるために、結婚前は自分自身の信仰的成長に最大限力を注ぐ。なので、以前は結婚する人がなかなかいなかったが、1990年1月に教団の副総裁だった 安クヒョンが公式的に結婚したことを期に、信者の結婚が解禁された。その後、「祝福式」と呼ばれる信者同士の結婚式が行われるようになった。1992年には100組の祝福式が行われた。

近年は、2年に1回のペースで行われており、2010年の春までに、日本人信者を対象にした「祝福式」が7回行われ、少なくとも150組以上が参加させられた。祝福行事は2泊3日ほどの合宿形式で行われ、男女とも27歳以上、信仰歴3年以上、3人以上を教団に誘い込んだことが参加条件とされる。女性参加者は鄭明析との面談を受けるが、その際にわいせつ行為を受けた信者もいるという。

沿革[編集]

  • 1980年
    • 2月 - 鄭明析がソウル西大門区(ソデムング)南加佐洞(ナムガジャドン)に「愛天教会」を創設。
    • 11月 - 公式的伝道活動に入る。
  • 1982年
    • 鄭明析が「MS宣教会」を設立。
  • 1983年
    • 鄭明析がキリスト教メソジスト派の牧師となる。
  • 1985年
    • 「ウェスレー神学院」を開設。
  • 1990年
    • 田植えなどの奉仕活動を開始する。
    • 摂理神学院を開院。
  • 1993年
    • 地球をきれいに環境キャンペーン実施。
  • 1996年
    • 国際クリスチャン連合として組織を改編。
  • 1999年
    • キリスト教福音宣教会設立
    • フランス・パリ「第1回国際平和サッカー大会」
    • イタリア・ミラノ「第2回国際平和サッカー大会」
  • 2000年
    • ドイツ・シュトゥットガルト「第3回国際平和サッカー大会」
    • イギリス・ロンドン「第4回世界親善サッカー大会」
  • 2001年
    • 台湾・台北「第1回アジア平和杯サッカー大会2001」
    • アメリカ・ハワイ「第5回世界平和交流大会」
    • CGMボランティア団創立
  • 2002年
    • 韓国・大田「第6回GACPカンファレンス」
  • 2003年
    • カナダ・バンクーバー「第7回GACPカンファレンス」
    • スペイン・グラナダ「第1回ヨーロッパGACP平和カップ大会」
  • 2004年
    • 日本・長野「第8回GACPカンファレンス」
    • 韓国・忠清南道錦山郡珍山面月明洞(ウォルミョンドン)に世界宣教センターを起工した。
    • 光州 国土愛キャンペーン
  • 2005年
    • 韓国・月明洞(ウォルミョンドン)に構想美術館を開館。
    • 鄭明析著の「救い論」を出版
    • ワールドピース・スーパーモデル選抜大会
    • 韓国・月明洞(ウォルミョンドン)「世界平和テコンドーワークショップ」
    • ソウル 2005希望分かち合いマラソン大会
  • 2006年
    • 京畿道ヨンイン青少年ボランティア教室、ボランティアキャンプを進行
    • 仁川市長感謝杯受賞、ヨンイン優秀ボランティア団体受賞
  • 2007年
    • 仁川広域市政務部市長感謝杯受賞、忠南道知事賞を受賞
    • アジア国際文化祝典ボランティア
    • ヨンイン市長賞を受賞
  • 2009年
    • 全世界天国聖霊運動開始
  • 2013年
    • 鄭明析著の「詩の女」「詩で語る」を出版

関連項目[編集]

外部リンク[編集]