経済産業省

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経済産業省
300px
経済産業省庁舎
経済産業大臣 二階俊博
副大臣 高市早苗吉川貴盛
大臣政務官(改造前) 山本香苗荻原健司
経済産業事務次官 北畑隆生
組織
内部部局 大臣官房経済産業政策局通商政策局貿易経済協力局産業技術環境局製造産業局商務情報政策局
審議会等 産業構造審議会消費経済審議会日本工業標準調査会計量行政審議会独立行政法人評価委員会輸出入取引審議会化学物質審議会総合資源エネルギー調査会(資源エネルギー庁)、中央鉱山保安協議会(原子力安全・保安院)、工業所有権審議会(特許庁)、中小企業政策審議会(中小企業庁)
地方支分部局 経済産業局産業保安監督部(原子力安全・保安院)
外局 資源エネルギー庁特許庁中小企業庁
特別の機関 原子力安全・保安院(資源エネルギー庁に置かれる)
概要
本省所在地 東京都千代田区霞が関1-3-1
定員 8,601人
(2007年(平成19年)4月1日施行)
年間予算額 1兆237億円
(特会繰入含む。2007年度(平成19年度))
設置年月日 2001年(平成13年)1月6日
前身 通商産業省農商務省商工省軍需省
公式サイト
www.meti.go.jp
予算・決算所管法令、国会提出法律案統計

経済産業省(けいざいさんぎょうしょう。英訳名:Ministry of Economy, Trade and Industry(略称:METI、メティ))は、日本中央省庁のひとつ。民間の経済活力の向上及び対外経済関係の円滑な発展を中心とする経済及び産業の発展、並びに鉱物資源及びエネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保を図ることを任務とする。

概要[編集]

2001年(平成13年)1月6日中央省庁再編において、通商産業省の廃止に伴いその後継存続機関として新設されたもの。産業政策通商政策産業技術貿易などを所管する。

前身の通商産業省は、かつては日本経済ないし「日本株式会社」の総司令塔として高度経済成長の牽引役とされ、海外でも「ノートリアス ミティ notorious MITI」ないし「マイティ ミティ mighty MITI」と呼ばれ、その名は日本官僚の優秀さの代名詞[1]として広く轟いていた。[2] その持てる許認可行政指導をあまねく駆使し、さらに政府系金融の割り当て融資予算手当て、補助金などを力の源泉として主に産業政策を掌り、のみならず通商貿易技術革新に応じた科学技術開発に特許エネルギー政策、中小企業政策など幅広い権限を保持してきた。他省庁の領域にまで踏み込む政策で「ケンカ官庁」の異名をとっていた。また通産省中堅官僚が世界各国のジェトロを経由した産業調査員(いわゆる「産調」)として調査活動に従事している。

経済産業省は自由な気風も後押しし、実業方面や政治家、起業家などに優秀な人材を数多く輩出してきた。この理由から、経済産業省では、優秀な人ほど転出するということもよく言われているが、一方で他省庁同様、主流派に乗り切れなかった一群にすぎないと指摘されることもある。

沿革[編集]

通商産業省の沿革は、1949年昭和24年)5月25日商工省とその外局である貿易庁石炭庁を統合して発足した。この組織を考えたのは白洲次郎といわれる。発足当初の通産省には、吉田茂 - 白洲 - 牛場信彦らの「外交派」・「通商派」ラインとして、時に「永山天皇」と呼ばれた永山時雄初代官房長らがおり、主流である「産業派」・「統制派」には岸信介 - 椎名悦三郎 - 美濃部洋次 - 山本高行ラインとして、玉置敬三平井富三郎佐橋滋今井善衛などが名を連ね、その他「商務派」には豊田雅孝らがいた[3]。その後も、「資源派」と「国際派」との対立軸など、現在に至るまで省内における政策対立には事欠かないことでも知られている。

発足当時は資源庁工業技術庁特許庁中小企業庁の4つの外局があったが、1952年に組織改革が行われ、外局は特許庁と中小企業庁の2つになった。1972年田中角栄通商産業大臣から内閣総理大臣に就任した時、通商産業省出身者が総理大臣秘書官を担当するようになった。これが前例となり、後の内閣も通商産業省から出向で総理大臣秘書官を担当するようになり、首相への通商産業省の影響度が大きくなった。1973年に新たな外局・資源エネルギー庁を設置。2001年1月の中央省庁再編に伴い、経済産業省に名称変更された。ただ「経済」の名称は、マクロ経済政策(経済計画)の所掌を含む意味を持つため、現状ではそぐわないとの指摘もなされる。

組織[編集]

幹部[編集]

内部部局[編集]

  • 大臣官房
    • 秘書課
    • 総務課
    • 会計課
    • 政策評価広報課
    • 情報システム厚生課
ファイル:METI Japan1.jpg
経済産業省総合庁舎本館
  • 経済産業政策局
    • 経済産業政策課
    • 調査課
    • 産業構造課
    • 産業組織課
    • 産業再生課
    • 産業資金課
    • 企業行動課
    • 産業人材参事官室
    • 地域経済産業政策課
    • 立地環境整備課
    • 産業施設課
    • 地域技術課
    • 調査統計部
  • 通商政策局
    • 通商政策課
    • 国際経済課
    • 経済連携課
    • 地域協力課
    • 米州課
    • 欧州中東アフリカ課
    • アジア大洋州課
    • 北東アジア課
    • 通商機構部
ファイル:Keizaisangyosho2.jpg
経済産業省総合庁舎案内板
  • 貿易経済協力局
    • 貿易振興課
    • 通商金融・経済協力課
    • 資金協力課
    • 技術協力課
    • 貿易保険課
    • 貿易管理部
      • 貿易管理課
      • 貿易審査課
      • 安全保障貿易管理課
      • 安全保障貿易審査課
  • 産業技術環境局
    • 産業技術政策課
    • 技術評価調査課
    • 大学連携推進課
    • 技術振興課
    • 研究開発課
    • 基準認証政策課
    • 標準課
    • 認証課
    • 知的基盤課
    • 環境政策課
    • リサイクル推進課
  • 製造産業局
    • 鉄鋼課
    • 非鉄金属課
    • 化学物質管理課
    • 化学課
    • 生物化学産業課
    • アルコール課
    • 住宅産業窯業建材課
    • 産業機械課
    • 自動車課
    • 航空機武器宇宙産業課
    • 車両課
    • 繊維課
    • 紙業生活文化用品課
  • 商務情報政策局
    • 情報政策課
    • 情報経済課
    • 情報処理振興課
    • 情報通信機器課
    • サービス政策課
    • サービス産業課
    • 文化情報関連産業課
    • 商務課
    • 取引信用課
    • 流通産業課
    • 流通政策課
    • 消費経済部
      • 消費経済政策課
      • 消費経済対策課
      • 製品安全課

審議会等[編集]

施設等機関[編集]

地方支分部局[編集]

信越地方及び静岡県は関東経済産業局管轄(ただし一部地域の一部業務は中部経済産業局管轄)、富山県石川県は中部経済産業局管轄、福井県は近畿経済産業局管轄である。
※九州経済産業局の管轄に沖縄県は含まれない(内閣府の地方支分部局である沖縄総合事務局経済産業部が担当する)。

外局[編集]

独立行政法人[編集]

今後の課題[編集]

旧通産省時代から経済産業の幅広い分野に対して審査権許認可権を有しており規制緩和もしくは規制改革がいわれている。産業分野で「産・官・学」という場合に於いて官を代表する役所である。この為、国民ではなく経済界・産業界の団体法人の意向を重視する傾向がある。公害産廃貿易摩擦といった問題を常に抱えており、環境問題などでは、環境省と対立する立場にあり経済優先の傾向が強く、対策が後手に回ることが多い。端的な例として、計量行政においては、都道府県・計量特定市及び各々の協議会、業界団体ならびに独立行政法人産業技術総合研究所との調整が不可欠であり、法改正後もその解釈について検討が延々と続けられるのが通例となっている。産業政策についても、経済産業省が後押しして成功した産業はないという意見もあり、「経済産業省不要論」が主張されるときもある。

通産省出身の著名人[編集]

政治家などを除く。

広報誌[編集]

経済産業省の広報誌としては、経済産業調査会発行の、『経済産業ジャーナル』がある[1]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. Vogel, Ezra Feivel (1979) Japan As Number One: Lessons for America, Cambridge:. Harvard University Press. / エズラ・ボーゲル, 広中和歌子木本彰子翻訳 『ジャパンアズナンバーワン―アメリカへの教訓』 (TBSブリタニカ, 1979年)
  2. Johnson, Chalmers A. (1983) Miti and the Japanese Miracle: The Growth of Industrial Policy, 1925-1975, Stanford Univ Press. / チャルマーズ・ジョンソン, 矢野俊比古監訳 『通産省と日本の奇跡』 (TBSブリタニカ, 1982年)
  3. 松本清張 『現代官僚論』(1963~66年、文藝春秋新社)より抜粋。

外部リンク[編集]

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